2008年1月1日〰12月31日の読書履歴をざっと総括してみようと思う。
(12月31日中に仕上げる予定が、もう1月1日じゃないか)
今年もわりとたくさん本を読んだ。でも年の後半はほとんど手を出してなかったなあ。いそがしかったのと、残った本が筋にあわなかったのと。ではさっそく。
・ビジネス書関連
*21世紀の国富論/原丈人/平凡社/2007
*グラミンフォンという奇跡/ニコラス・P・サリバン/英治出版/2007
*芸術の売り方/ジョアン・シェフ・バーンスタイン/英知出版/2007
ビジネス書とは言いながら趣味丸出しでした。
・国富論…私の読了後にTVで取り上げられ、ハゲタカファンドのやり方ではイノベーションは生まれないという筆者の主張が、ちょうどアメリカ発でバブルがはじけたこともあって、溜飲を下げる目的で広まったように思うが、じゃあ今日本でテクノロジー関連のベンチャー投資がどないなってんねん?という話が大事。
・グラミンフォン…通信と途上国ビジネスということで読んでみた。グラミンバンクを先に知るべきだった。理解が不十分な部分がまだまだある。
・芸術の売り方…パフォーミングアーツ関連では具体的な指南書と見てよい。幾分「公共事業とマーケティング」的な観点があり、純粋なエンタテイメント業界人向け指南書ではない。「公共事業とマーケティング」関連では、別著があるよう。
・社会科学関連
*日本テレビとCIA 発掘された「正力ファイル」/有馬哲夫/新潮社/2006
*教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書/ばるぼら/翔泳社/2005
*バブル文化論―“ポスト戦後”としての一九八〇年代/原宏之/慶応義塾大学出版/2006
*族の系譜学―ユース・サブカルチャーズの戦後/難波功士/青弓社/2007
こちらも趣味丸出しだ。
・日本テレビとCIA…日本のテレビ成立過程は深くたどれば面白そうだし、WW2直後のCIA研究も同様
・その他3点…1980年代頃からのサブカルチャをぐっと身近に引き寄せるために。同時代史であるため、著者の立ち位置で内容も変わると考えられ、どこまで信用して読めばいいのか迷った。かといって純粋なデータの提示を求めるくらいなら、自分で資料収集に走ったほうが良いのでは、と考えられる部分もあるし、難しいところ。要再読。
・文庫本
*フェルマーの最終定理/サイモン・シン/新潮/2006
*暗号解読(上)(下)/サイモン・シン/新潮/2007
*サブカルチャー文学論/大塚英志/朝日/2004−2007
これも趣味丸出しだな。
・サイモン・シンは掛け値なしに面白いから、誰もが読むべき。学生時代に読んどいてもよかったな。
・大塚英志は過去の著作はほぼ読み尽くしたかな。
・新書
*日本人はなぜシュートを打たないのか?/湯浅健二/アスキー新書/2007
*パラダイス鎖国 忘れられた大国・日本/海部美知/アスキー新書/2008
*世界のしくみが見える「メディア論」―有馬哲夫教授の早大講義録/有馬哲夫/宝島社新書/2007
*オタクはすでに死んでいる/岡田斗司夫/新潮新書 /2008
*理性の限界/高橋昌一郎/講談社現代新書/2008
新書は熟慮せずにさくさく買うほうなんだが、結局は興味の対象が限られている。
・なぜシュートを…QBK(急にボールが来たので)関連。内容は理論よりエッセイ。日本人、あうんの呼吸はウマいはずなのに、なぜサッカーはだめなのか?
・パラダイス鎖国…この言葉、今年はやったけど、その恐ろしさは言葉ほどには認知されていないような(直近では日本の携帯電話最強説まで見たことがあるぞよ)
・理性の限界…マジ名著。てか俺が不完全性定理好きなだけだな
漫画
*銭(1)ー/鈴木みそ/エンターブレイン
*幻魔大戦(1)ー(2)/平井和正・石ノ森章太郎/秋田書店
*石の花(1)ー(5)/坂口尚/講談社
*真説ザ・ワールド・イズ・マイン(1)ー(5)/新井英樹/エンターブレイン
*おもいでエマノン/梶尾真治・鶴田謙二/徳間書店
*血だるま剣法・おのれらに告ぐ/平井弘史/青林工藝舎
*サルまん サルでも描けるまんが教室 21世紀愛蔵版(上下巻)/相原コージ・竹熊健太郎/小学
館
今年は漫画はあたりだった。
・銭…鈴木みそ、よく調べてるな。ファミ通に細かい漫画載せているだけの人ではなかった。
・幻魔大戦…内容のほとんどを仲間内の抗争に費やす。さすが世代が…。小説版はさらに輪をかけるらしい。
・石ノ花…知らんかった事がはずかしかったレベル。多分今年のベストはこれか…
・ワールドイズマイン…でなければこれ。半端なくやばい。某アルファブロガーより先に読んだよ!(だからどうと…)
・エマノン…最萌え。
あとは、定期購読の「シグルイ」も忘れずに。
・小説
*ホテル・ニューハンプシャー(上)(下)/ジョン・アーヴィング/新潮
*ガープの世界(上)(下)/ジョン・アーヴィング/新潮
*幼年期の終り/アーサー・C・クラーク/早川
*極大射程(上)(下)/スティーブン・ハンター/慎重
*虎よ!虎よ!/アルフレッド・ベスター/ハヤカワ
*アフターダーク/村上春樹/講談社
*エンダーのゲーム/オースン・スコット・カード/ハヤカワ
*ニューロマンサー/ウィリアム・ギブスン/ハヤカワ
*サマー/タイム/トラベラー/新城カズマ/ハヤカワ
有名どころを抑えた感じ。故に、はずれ無し。
アーヴィング→松尾スズキ、エンダー/幼年期→エヴァ、虎よ→石ノ森経由〰すべてのSF漫画/アニメ、ニューロマンサー→攻殻、といったような元ネタ関係が踏めたことで、自分の中ですっきりした。すげえ、と思ったあの作品にもパクリはあり、その咀嚼と再提示の仕方との巧拙であること。それで良いのだ、と思えた点は救いか。
(番外編)
番外編は、買ったけど読めなかった本です。が一つ問題が…
*スマリヤンの無限の論理パズル/レイモンド・スマリヤン/白揚舎/2007
*ハイスクールU.S.A 〜アメリカ学園映画のすべて〜/長谷川町蔵・山崎まどか/国書刊行会/2006
スマリヤン…これは中学のときに出会って以来の再会なので、白揚舎さんジュンク堂さんありがとう。改訂版が出版されて店頭平積みされなければ、二度と出会えなかったよ。数学パズル本なんで一気読みするもんでなしに、楽しみにぼちぼち読みます
ハイスクール…問題はこいつだ。内容は非常に濃ゆくて「アメリカの青春映画」というのが一大ジャンルであることを提示してくれているんだが、時系列順に全タイトル紹介してくと膨大すぎるのと、TIPSまでついてお腹いっぱいです。最初は、まったく知らない人に、とある一大ジャンルを紹介する語り口ってどんなものがありうるだろう、という回答方法も参考にするために買ったけど、正直きつい…読書履歴つけだしてから、はじめて挫折する本になりそうです。
あと、一年以上繰越だけど"The World is Flat"(邦題「フラット化する世界」)も途中なんだ。これは早く読まないと陳腐化する…